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取材記事

【取材】個人・クルーで活躍中のラッパー・Sun。活動に込めている想いに迫る!

2024年4月20日

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個人名義で、クルー『Man Sun's』の一員として、音源リリースやライブ活動を精力的に行っているラッパー・Sun。

ミクスチャーロックをルーツとし、トータルで10年もの間、音楽活動を続けているアーティストです。

音源リリースやライブだけでなく、サウンドエンジニア・DJ・アパレルブランド運営など幅広い活動をしています。

そんなSunさんに、楽曲制作をする上でのこだわりやこれまでの経歴、今後の展望などをインタビューさせていただきました!

 

らりす
他では語られていないお話をたくさん聞けたので、ぜひ最後まで読んでみてください!

 

ラッパーSunとは?活動経歴やこれまでの人生について

ラッパーSunのアー写

ラッパーSunの基本情報

学生時代よりバンドやダンスで音楽・ストリートカルチャーと触れ合い、昨年よりラッパーとしての活動を本格的に開始。
現在は個人名義の他、全員元同バンドメンバーで結成したクルー「Man Sun's」、サイファーで知り合い意気投合したmiuraとのユニット「Earthhall Cicada」でライブ・音源制作を中心に活動。最近はバトルとDJにも挑戦中。2023年はクルーのquad 11と共にアパレルブランド『Nasty』を立ち上げた。
楽曲制作においてはミックス・マスタリングも担当しており、その経験を元に副業としてサウンドエンジニアとしても活動している。

SNS:X Instagram

学生時代のSun

――学生時代からバンドで音楽活動をされていたんですね。

はい!HIPHOPではなかったんですけど、高校生の頃はロックバンドで活動していました。

中学時代は野球部に所属していたのですが、坊主で過ごさなきゃいけないのが嫌だった反動で、「髪伸ばしてチャラつきたいな~」っていう想いがあって(笑)

高校入学後には髪を伸ばして、いわゆる「ギャル男ファッション」でバンドをやっていました。

今もメンバーは違うもののバンド活動を続けているので、トータルで10年とかになります。

――楽しそう…!大学ではダンスもやっていたんですよね?

ダンスはもともと「特別好きだった」というわけではないんですけど、大学1年生のころに学祭でダンスサークルの友達が踊ってるのを見て、めっちゃかっこよくて。

やましい話ですけど「モテそう!」っていうのもあって、すぐにサークルの代表に声をかけて、練習に参加するようになりました。

今思うと、それが初めてHIPHOP文化に触れた瞬間だったと思います。

ダンスにもサイファーとかバトルの文化があるんですよ。

友達と一緒に『CLUB CITTA'』でイベントを打ったり、『STUDIO COAST』で学生団体が主催したイベントに参加したのもいい思い出です。

今はダンスからは離れていますが、リズムを取りやすかったり韻の落としどころが掴みやすかったりと、ラップをする上でも当時の経験が活きています。

ラッパーSunさんのダンスサークル時代の画像

 

ラッパーとしてのSun

――ラッパーとして活動を始められたのは結構最近のことなんですね。

2023年の5月くらいからなので、本当に最近のことです。

個人名義「Sun」としては、月1~2回くらいライブに呼んでもらえるようになりました。

あとは、ちょこちょこMCバトルにも出ています。

今後さらに活動の幅を広げていきたいです!

らりす
個人名義でラップを始められたきっかけについて、後ほど詳しく教えてください!

 

バンドメンバーとしてのSun

――『Man Sun's』のメンバーとしても活動されていますが、どんな経緯で結成されたクルーなんですか?

『Man Sun's』は、前に所属していたバンドでつながりのあったメンバーを集めて組んだクルーです。

前のバンドでは、コロナ渦の影響でうまくいかなかったり、私生活との両立が難しいメンバーがいたりして解散してしまい。

そんななかでも、音楽を続けたい人たちを集めて結成しました。

5人体制でやっているんですけど、今は結構うまく回ってるなという印象です。

夜中まで飲みながら語り明かしたり、みんなの仲間や家族も呼んでBBQをしたりするくらい、メンバー同士も仲がいいです。

バンド時代のSunのライブ画像

――素敵です!これまでの活動内容も教えていただきたいです。

『Man Sun's』名義でシングルを8枚リリースしています。

5人いるので、その分曲を作るスピードも速くて。

自分はラップと編曲、MIXを担当をしています。

――かなり精力的に活動されているんですね。MCネーム「Sun」もバンド名から取ったんですか?

そうです!クルーを代表して、という意味合いと、自分の本名に入っている「陽」という漢字から取って「Sun」という名前にしました。

「Caiman」という名前でDJもやっているんですけど、DJネームも『Man Sun's』のManから取っています。

1人でクルーをレップしていきたいなという気持ちでいます。

DJとしてのラッパー・Sunの写真

 

サウンドエンジニアとしてのSun

――副業でサウンドエンジニアもされているんですね。

ありがたいことに、ちょこちょこご依頼をいただいています。

HIPHOPだけでなく、バンドのミックスもやっているんですけど、人の曲を編集して学んだことを自分の曲にも生かせている感覚が強いです。

当たり前のことですけど、お金を貰ってる以上納得いくものを作る必要があるので、1曲あたり3日~1週間くらいかけて取り組んでいます。

→Sunへの依頼はこちらから

 

Sunにラップを始めたきっかけや今後の展望について質問してみた!

Sunさんに、以下に関する質問をさせていただきました!

 

  • ラップを始めたきっかけ
  • 楽曲制作をする際のこだわり
  • 尊敬しているラッパー
  • サウンドエンジニアとしての活動について
  • アパレルブランド『Nasty』について
  • 今のHIPHOPシーンについて思うこと
  • 今後チャレンジしたいこと

 

らりす
ここだけのお話をたくさん聞けたので、ぜひ読んでみてください♪

 

①ラップを始めたきっかけ

――ラッパーとして活動を始められたのは結構最近のことなんですね。どんなきっかけがあったんですか?

個人名義でライブをしたり、MCバトルに出るようになったのは本当に最近です。

2023年の5月くらいに遊びに行った新橋サイファーがめちゃくちゃ楽しくて、それがきっかけです。

それまでも長年音楽自体はやっていたんですけど、HIPHOPのサイファー文化は自分にとってかなり衝撃的でした。

「お互いMCネームしか知らないような人たちと、HIPHOPを通じてこんなに会話できるんだ!」って。

新橋サイファーはいつも30人近くラッパーがいるので最初はちょっとビビったんですけど、入ってみたら本当に楽しかったです。

――新橋サイファー、わたしもよく遊びに行きますが本当に楽しいですよね!

はい!

あとは、釈迦坊主さんの存在を知ったこともきっかけのひとつです。

YouTubeでレッドブルマイクが出しているマイクリレー「RASEN」の動画を見て釈迦坊主さんのことを知って、衝撃を受けました。

もともとHIPHOPを聴くことはあったんですけど、釈迦坊主さんのバースを聴いて「こんな乗せ方していいんだ…!」って驚きましたね。

彼のことをディグったら好きなバンドも被っていたし、曲を全部自分で作っていることも知って、自分もやってみたいと思うようになりました。

 

②楽曲制作をする際のこだわり

――Sunさんが楽曲制作をしているなかで、特にこだわっている部分を教えてください!

たくさんありますが、一番はメロディーです。

フックから作り始めることが多いんですけど、聴いている人に刺さるようなメロディーを作ってから、バースを埋めていっています。

フックにメロディーを乗せて、バースに言葉を詰めて、それが刺さってくれればいいなって思います。

――仰るとおり、どの曲もメロディーが印象的でした!メロディーのセンスやスキルってどうやって磨くものなんですか?

ビートをひたすら聴きこんで「これハマる・これハマらない」っていうのをひたすら繰り返しています。

ラップのフローも似ている部分かなと思いますね。

メロディーに関しては、他のメンバーから上がってきたバースにも助言をしたりしています。

――なるほどです…!リリックを書くうえでこだわっていることはありますか?

曲ごとのテーマに沿って書いていますが、「いつから始めても遅くないよ」っていうメッセージを込めたリリックが多いです。

自分は今30歳なので、他の人に比べるとラップを始めたのが遅めで。

この年で始めてもなんとかやれるぜ」っていうのを伝えて、聴いている人の背中を押したいです。

 

③尊敬しているラッパー

――Sunさんが尊敬しているラッパーや、仲の良いラッパーを教えてください!

尊敬しているのは、先ほどもお話しした釈迦坊主さんです。

ライブにも行ったことがあるんですけど、カルト宗教的な熱狂があってすごくよかったです。

パフォーマンスぶっ飛んでて、いい意味でイカれてて。

それを彼の世界として成立させてるのがすごいなと思います。

――ありがとうございます!身近なラッパーで仲の良い人はいますか?

最近しょっちゅう一緒に曲を作ったり、遊んだりしているのがmiuraくんです。

自分が初めて新橋サイファーに行ったときに彼も初めて来ていて、そこで仲良くなりました。

ミックス・マスタリングができるって話を伝えたら、彼の曲をやらせてもらえることになって。

で、聴いてみたらめちゃくちゃかっこいいんですよ!

「よかったら一緒にやらない?」と声をかけさせてもらって、『Earthhall Cicada』というクルーを組んで一緒に曲を作るようになりました。

――miuraさんのことは私も取材させていただきましたが、素敵な方ですよね。

6歳離れているんですけど、年相応のあどけなさがあるなって思う瞬間もあれば、めちゃくちゃ大人だなって思う瞬間もあって

底知れない魅力がある人間だなと思っています。

3月から始動したmiuraくん主催のイベント『Japonisme』でもライブをやらせてもらっています!

ラッパーSunとラッパーmiuraの写真

 

④MCバトルについて

――MCバトルにも何度か出られていますよね。

今までで2回出ています!

2月に出させてもらったイベント『SUP』のバトルでは決勝まで行けたんですけど、勝つごとに自分のテンションもどんどん上がっていって楽しかったです。

まだあまりバトルの経験は多い方ではないんですけど、今年はUMB千葉予選にエントリーする予定です!

どこまで通用するかは分からないけど、出るだけ出ようっていう気持ちでいます。

 

⑤アパレルブランド『Nasty』について

――アパレルブランドを立ち上げたとのことですが、どんな経緯があったんですか?

バンドメンバーのquad 11が、ずっと「アパレルやりたい!」って言っていて、自分も高校生の頃から服が大好きなので、『Nasty』というブランドを始めることにしました。

quad 11の奥さんが絵画教室をしている方で、イメージを伝えるとハイクオリティなものが上がって来るんです。

曲を作るときには自分がガッツリ制作に携わっているんですけど、アパレルの方ではある意味一番楽しい立ち位置にいるかもしれません(笑)

――仲間内で活動するのすごく楽しそうですね!

そうなんです。

ありがたいことに、ちょこちょこ買ってもらえることも増えて。

今年はイベントで物販をやらせてもらったり、デザフェスに出したりもしたいと思っています!

 

⑥今のHIPHOPシーンについて思うことは?

――長年音楽をやられているなかで、今のHIPHOPシーンについて思うことはありますか?

まだラッパーとしての活動歴は浅いですけど、今まで音楽をやっていた環境との違いが大きいなっていうのはすごく思います。

今までは同じようなジャンルのバンドが集まってライブをすることが多かったので、1日のなかで似た系統の曲ばかり聴くことが多くて。

ただ、HIPHOPは多様性が強くて、イベントに行くと多種多様な音楽に触れられるのが楽しいです。

HIPHOPのなかでもブーンバップ系・トラップ系・ポエトリー系とかいろいろありますし、イベントによってはサブカル色の強いアーティストが多かったりもして。

だからこそ「こんなのHIPHOPじゃない」っていう意見を持つ人もいる印象ですけど、自分はいろんな音楽を楽しめる環境が好きですね。

――Sunさん自身は「HIPHOPの定義」みたいなのはあんまり強く持っていない方なんですか?

そうだと思います。

そもそも自分自身、王道ゴリゴリHIPHOPとはかけ離れた音楽をやっていると思っているので、「HIPHOPはこうじゃなきゃ」とか言える立場ではないですし。

ライブにしろバトルにしろ、演者同士がお互いにリスペクトを持ちあえるイベントが素敵だなって思います!

 

⑦これから挑戦したいことは?

――Sunさんが今後挑戦していきたいことを教えてください!

今年中にアルバムを出したいなと思っているので、今それに向けて曲を録りためています!

Sun名義でも『Man Sun's』でも、再生回数がガンガンまわるような曲を、まずは1曲は出せたらいいなって。

そのためにも、「ラップスタア誕生」みたいな、誰かのビートに対して曲を当てる催しに積極的に参加していきたいし、ゆくゆくは自分たちが被写体になっているMVも出したいですね。

あとは、さっきもお話ししたんですけど今年はUMBの千葉予選に出る予定ですし、アパレルの方も商品を増やして物販とかも頑張っていきたいです。

サウンドエンジニアも、副業として変わらず続けていきます。

――素敵です!「10年後こうなっていたい」みたいなのはありますか?

「今の活動をどんどん続けていって、みんなで仕事辞めてシーシャ屋を始めようぜ!」ってよくクルーのメンバーと話しています。

仲間内やみんなの家族で集まってBBQをやることが多いんですけど、音楽やアパレルの活動によって食材のクオリティをいかに高めていくか、みたいな話もよくしています(笑)

音楽で言うと、ZORNさんのような、自分の生活が曲になるような境地にまでいずれは至りたいです。

そこに自分の、創作物から影響を受けて曲を作るスタイルを混ぜたらどうなるんだろう、っていうことをずっと考えています。

あとは、KOHHさんの、適当にやりながらもその曲がめちゃくちゃかっこよく仕上がっているスタイルにも憧れていて。

今みたいにガンガン曲を出すのではなく、将来的にはたまにリリースして大衆からめちゃくちゃ喜ばれるのが理想です。

 

Sunは数多くの音源を公開中!絶対聴くべき2曲を紹介

『Man Sun's』でリリースしているおすすめの楽曲を2曲を紹介します!

 

Man Sun's - The Golden Age

『Man Sun's - The Golden Age』のジャケット写真

Sunさん:大好きな漫画『ベルセルク』から着想を得て、漫画のことと、今自分たちが思ってることを混ぜて作った曲です。

主人公が親友に裏切られて復讐の旅を始めるっていう内容の漫画なんですけど、お互いバチバチながらも心の奥底では愛し合っている、そんな2人の関係性が読んでいてすごく刺さって。

主人公もラスボスも自分のなかで大きな夢があって、それに向かって進んでいく姿を見て、自分もHIPHOPを頑張って夢をかなえたいなと思いました。

 

Man Sun's - V

『Man Sun's - V』のジャケット画像

Sunさん:『Man Sun's』が今の5人になってから初めて作った、編曲がとにかく大変だった印象深い曲です。

「ビートがエモい感じだからエモい曲にしよう!」っていうテーマだけを決めて取りかかったところ、メンバーから上がってきたのが超個性的なバースばっかりで。

「好きにやろうぜとはいったけど好きにやりすぎだろ…(笑)」と思いながら、試行錯誤を経て形にできたときはすごく嬉しかったです。

この曲を仕上げるなかでメンバーへの理解が深まったので、これ以降は結構すんなり編曲できるようになりました!

 

Sunの音源はどこで聴ける?

Sunさんの音源は、主に以下のサイトから聴くことができます。

 

らりすが思うSunの魅力

SunさんとはHIPHOPイベント『SUP』で初めてお会いしたのですが、音楽を心の底から楽しまれている姿が印象的でした。

平日の昼間は会社員として働きながらも、ラッパー・サウンドエンジニア・アパレルブランドスタッフ・DJなど、幅広い活動を行っている姿に私自身感銘を受けました!

「やらない後悔よりやる後悔」という言葉をまさに体現されている方だと思います。

今後のアルバムリリースやアパレルブランド展開なども楽しみです…!

 

【まとめ】Sunは音源制作・ライブ・DJなどマルチに活躍中のラッパー!

もともと行っていたバンドでの音楽活動に加え、2023年春からは個人名義でも活動中のラッパー・Sun。

ラッパーだけでなく、サウンドエンジニア・DJ・アパレルブランドスタッフなどさまざまな肩書きを持ち、幅広い活動を行っています。

2024年にはアルバムのリリースを控えているうえに、ライブ活動にも精力的に取り組んでいくとのことで、今後の活躍からも目が離せません…!

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