『第18回高校生ラップ選手権』を始めとする数々のMCバトル大会で活躍し、音源リリースやライブ活動まで手掛けるフィメールラッパー・彼岸。
学会での研究活動や慶応義塾大学への進学など、特殊なバックボーンがある彼岸さんですが、超実力派のプレイヤーとして注目を集めています。
可愛らしい見た目とは裏腹に、力強くかっこいいラップをする姿が魅了されている人も多いのではないでしょうか。
そんな彼岸さんに、経歴や活動にこめている思いなどをインタビューしてみました!
ラッパー彼岸の経歴
彼岸さんの居住地や学歴は以下のとおりです。
ラッパー彼岸の基本情報
出身地は埼玉県ですが、現在は神奈川県に住んでいるとのこと。
言わずと知れた名門校である、慶応義塾大学に在学中の高学歴ラッパーです。
幼少期の彼岸
――幼い頃の彼岸さんは、どんなお子さんだったんですか?
幼少期は、1人で遊ぶのも好きだし友達と喋るのも大好きな子供でした。
当時から人前に立つことが得意で、幼稚園の劇では伝説を残したんです!
――伝説!?なにがあったんですか?
主役をやらせてもらったんですけど、もう1人の主役の子が病欠してしまい。
なぜか全員分の台詞を暗記していた私が、急遽その子の分まで担当すると名乗り上げ、無事成功させたらしいです!(笑)
中学・高校時代の彼岸
――中学生や高校生の頃からHIPHOPを聞いていたんですか?
昔から音楽が大好きで、中学生の頃はニコニコ動画系の曲にハマって友達とライブに行ったりしてました。
HIPHOPをちゃんと聞くようになったのは高校1~2年生の頃ですね。
最初は『ぼくのりりっくのぼうよみ』さんが好きだったんですけど、どんどんHIPHOPにハマっていって…オタク気質なので、幅広い音源やバトルに触れていました。
――部活動はなにをされていたんですか?
ダンス部でした!
ただ、陽キャの集団のノリがちょっと怖くて途中でやめてしまって。
昔から特定のコミュニティで深く狭く、というよりも、広く浅くいろんな人と仲良くするタイプなんですよね。
――たしかに今もいろいろな人と仲良くしているイメージです!
面白いのが、高3の頃『激闘!ラップ甲子園』や『高校生ラップ選手権』に出るようになって、一度辞めたダンス部の活動を照明として支えるようになったんです。
普通、照明って分数・秒数でカウントして動くんですけど、ラップをやっているおかげで小節数が読めて、絶対にミスらないという能力を発揮していました(笑)
――ラップで培ったスキルをダンス部の照明で活かしていたなんて、なかなか面白いですね!中高が進学校だと、勉強も大変そうなイメージです。
実は勉強はあんまり得意じゃなくて、校内では成績がすごくよかったわけではないんです。
ただ、研究にはかなり力を入れていて、卒業の時に学年で1人だけ選ばれる『高校生新聞社賞』を頂きました!
――学年で1人!?すごすぎます…!
学校の先生や友人からは「天才肌だね」と言ってもらえたりもしました!
両親が薬剤師なのもあって、薬と植物を絡めた研究をしてました。
現役慶応ガールとしての彼岸
――今は慶応義塾大学に通われているんですよね!環境情報学部(SFC)は確か、自分でテーマを決めてガッツリ研究する学部ですよね?
そうです!
数ある大学学部のなかでも「変わった人が多い」と言われていて、本当にいろんな人がいます。
芸能活動や音楽活動をしていたり、起業をしていたりする人も普通にいて、良い刺激を受けています!
――今は大学ではどんな勉強をしているんですか?
1年生なので、研究というよりは一般教養の授業がメインです!
ラップの時間を作るためにも、「極力学校に行かずに単位を取れる履修組み」にこだわっています(笑)
ただ、スペイン語の授業がめちゃくちゃ大変で、なんならスペイン語のために学校に通っているといっても過言ではありません…。
英語を喋れるのでいけるかな~と思っていたんですが、予想以上に難しくて頑張っています!
――サークル活動とかはされているんですか?
サークルには入っていないです!
授業に行ってご飯を食べて帰る日々なんですけど、それでも結構友達がいるので大学めっちゃ楽しいです。
この前も忘年会ってことで鍋パをしたり、結構頻繁に友達と遊んでいます!
――コミュニケーション能力の高さゆえですね!大学で声を掛けられたりもするんですか?
1~2回ありました!
あとは大学ではないんですけど、バスで通学しているときに私のことを知っている高校生がいたみたいで、あとからDMが来たこともありました。
バスの時間を間違えてちょっと焦っているところを見られてしまい、恥ずかしかったです…(笑)
ラッパーとしての彼岸
――彼岸さんを知ったきっかけがバトルだったんですけど、どんどん動画が増えていますよね!
『激闘!ラップ甲子園』『高校生ラップ選手権』『破天MC BATTLE』などなど、いろんなバトルに出ています!
あと、最近は音源リリースにも力を入れています。
現時点で10曲以上出していて、MVも2曲上がっています!
――テレビにも出演されてますよね?
そうなんです!『激闘!ラップ甲子園』でテレビに出ただけでなく、NHK番組『沼にハマってきいてみた』にも出させてもらいました。
NHKの方から声がかかったときは本当にびっくりしたんですけど、呂布カルマさんやKEN THE 390さんとお話しできる機会を頂けてありがたかったです!
彼岸にラップを始めたきっかけや高ラのエピソードを質問してみた!
彼岸さんに、以下に関する質問をさせていただきました!
- ラップを始めたきっかけ
- 心に残っているバトル
- 『高校生ラップ選手権』の裏エピソード
- バトル・音源制作でこだわっていること
- フィメールラッパーとしてのスタンス
- 今の環境について思うこと
- 尊敬しているラッパー
- 恋愛観について
- 彼岸に会う方法
- これから挑戦したいこと
ラップを始めたきっかけ
――特殊なバックボーンがおありですが、なにがきっかけでラップを始めたんですか?
高校1~2年生のころ、呂布カルマさんのラジオのリスナーだったんです。
「17歳シホ」という名前でハガキ職人をやっていて、ラジオ内でよくメールを読んでもらっていました!
HIPHOPを結構ディグっていたこともあって、内容がコアすぎて「絶対17歳の女の子じゃなくてオッサンやろ!」と突っ込まれることがあって(笑)
オッサンじゃなくて本当に女の子なので、いつかお会い出来たらな~と思っていたんです。
――表に出る前からハガキを通じて呂布カルマさんと交流されていたんですね!びっくりです…!
そうなんです(笑)
そのタイミングで『第2回激闘!ラップ甲子園』の募集があって。
当時は大学受験に向けた勉強もしなきゃいけなかったんで、イベントに足を運ぶことはほぼなかったんですけど、
「これからどんどんHIPHOPが好きになるだろうから、受験を理由に応募しないでいたら絶対に後悔するだろうな」と感じて、思い切って応募しました。
それが初めて人前でラップをした経験になりました!
――フィメールの人口が少ない中、応募するのは結構勇気要りませんでした?
呂布カルマさんがラジオで「フレッシュなバックボーンがある人やまだオリジナリティのある初心者を見たい」ということを言っていて。
それで前向きな気持ちで応募できたってのもあります!
しかも審査員に呂布カルマさんがいるから、「会えるじゃん!」っていうのもモチベ―ジョンでした(笑)
――呂布カルマさんの言葉が背中を押してくれたんですね!
はい!
オーディションに無事合格したあと、ステージのうえで呂布カルマさんに「彼岸ちゃんって17歳シホさんだよね?」と声をかけてもらえたのもいい思い出です(笑)
心に残っているバトル
――たくさんのバトルに出られていますが、特に心に残っているバトルはありますか?
とくに心に残っているのは『第4回激闘!ラップ甲子園』のA_I_Tくんとのバトルです。
――何十回も見ました!アンサーがすごかったです!
ありがとうございます!
第2回・第3回と『激闘!ラップ甲子園』では1回戦負けが続いていて、絶対に負けられないなという気持ちで挑みました。
「やっぱり女の子はだめだったね」と思われてしまうのがすごく嫌で。
バトル中は、「女だから出られてる」「服はめっちゃ可愛い」みたいに、今までたくさん言われてきたことを言われたので、比較的返しやすかったです。
「物が燃えたあと、灰になって土壌になってここで咲き誇る彼岸花だよ」など、自分のアピールになるようなパンチラインを残せたのもよかったです!
――他にはありますか?
映像としてYouTubeには上がっていなんですけど、フィメールラッパー向けのイベント『棘 MC BATTLE』での椿さんとのバトルも印象に残っています。
椿さんはラップを始めたばかりのころから良くしてくれていて、毎月スタジオでセッションをする間柄だったんです。
そんな椿さんに決勝戦で勝って、優勝できたのがめちゃくちゃ嬉しかったです!
――椿さんに勝って優勝…!すごすぎます、見に行けばよかった…(笑)
それまで優勝経験はなかったんですけど、1回優勝できたおかげでより自信を持ってバトルに挑めるようになりました。
「あの日優勝したしいけるやろ!」ってビジョンが見えるようになりました。
高校生ラップ選手権の舞台裏エピソード
――高校生ラップ選手権の舞台裏ってどんな感じなんですか?
回にもよると思うんですけど、第18回は比較的無名の方が少なかったというか、音源やバトルで結果を残しているラッパーばかりでした。
だからこそ、ギスギスとまでは言わないけど、みんなめっちゃ気合入ってて空気が若干ピリっとしていました。
ずっとここに居るのきついかも、と思って1人で近くのマックに避難したりもしました(笑)
――本気で取り組んでいる方ばかりだからこそですね!
あとは、1回戦目のビートを予想して的中させたっていう話もあります(笑)
対戦相手が女の子、DJがYANATAKEさんだったので、Awichさんの『WHORU?』あたりが流れるんじゃね?って思ってたら、本当に流れました(笑)
――さすがめっちゃディグっているだけありますね~!そもそも高ラのオーディションに受かったことがめちゃくちゃ凄いと思うんですけど、手ごたえはありましたか?
印象的だったのが、審査員のHIDADDYさんと交わした言葉です。
HIDADDYさんから「高ラは番組だけど例えば制服でバトルに出ろって言われたら出るの?」と聞かれて
「出ないっすね」と即答したんです。
そしたら「いやでもこれ番組だし」って言われて、そこで折れちゃう子も多いと思うんですけど、
「確かに番組だけど、でもHIPHOPのリアルさって自分の好みに忠実であるところも含めてだと思うんです。
無理してB-BOY・B-GIRLっぽい格好をするよりも自分の好みに忠実でいるべきだと思うから基本的に服装は変えないし、これが私はHIPHOPだと思ってます」
って答えたら受かりました!
MCバトルについて
――バトル動画を見ていて思うのですが、アンサー力が本当に抜群ですよね
ありがとうございます!
実は、バトルスタイルは迷走していた時期もあって。
もともと戦略を考えるためにいろんなフィメールラッパーを分析していたんですけど、アンサー型が多い印象だったんです。
ただ、アンサー型が行き過ぎてヒステリーチックになってる方もいる印象で、それは避けたかった。
韻をしっかり踏み返したりしたほうが差別化になるかな~と思って意識していたんですけど、やっていくなかでアンサーの方が向いていることに気づいたんです。
ラップ自体がうまくなるにつれて、1小節目・2小節目を相手のバースの韻の踏み返しに使うようになって、先輩から「もったいないんじゃない?」とアドバイスを頂くことがあって。
韻よりもアンサーを重視するようにしたら、結果もついてきたので今はこのスタイルに落ち着いています!
――アンサー力って小手先では難しいというか、なかなか真似しにくい部分だからこそ強いですね!
そうですね。
韻・フロー・アンサーの3つのうち、アンサーが一番得意なので、例えば韻をめっちゃ踏める人と当たるときにはあえてその土俵に乗っからないようにしています!
これまでの活動で大変だったこと
――以前よりはフィメールラッパーが増えているものの、男性が圧倒的に多いHIPHOPシーンでで大変だったことはありますか?
最初のうちは、結構風当たりが強くて大変だなと思ったこともあります。
女の子だから、というよりは、バックボーンに対する風当たりが強かったですね。
『激闘!ラップ甲子園』では学歴を取り上げて頂くことが多かったのもあって。
もちろん性別で言われちゃうこともあったので、二重で大変でした。
――そんななかで活動を続けるのは精神的に辛くなかったですか?
言い方が悪いかもしれないんですけど、キツめなことを言ってくるのって、プレイヤーではない人だったりとか、あんまりうまくいっていない人が多かったんです。
椿さんとかGOMESSさんとかが、初期のころから褒めてくれたりしていたので、そこまで辛くはなかったです。
知らない人からのYouTubeのコメントよりも、大好きで尊敬している先輩から直接言ってもらえた言葉を信じていました!
――超素敵です…!風当たりの強さみたいなのは、今はどうなんですか?
ある程度スキルがついてきて結果も残せるようになった分、今は性別や学歴うんぬんで言われることはだいぶ減りましたね。
風当たりが強くても実力で頑張れば覆せることを実感しました。
女の子がHIPHOPシーンで活動すると良くも悪くも目立ちやすいので、踏み出しにくさを感じる人も多いと思います。
でも、逆に言えばそれってチャンスだと思っていて。
ラッパーが増えている今、最初のうちは目立つことってめちゃくちゃ難しいんですよ。
嘲笑が込められていたとしても、スポットが当たりやすいのは得な環境だと思っています。
風当たりは強くてナンボです。いいラップさえできれば覆せるので!
HIPHOPシーンについて思うこと
――活動を続けていく中で、HIPHOPシーンについて思うことはありますか?
実は今、結構危機感を感じていて。
激ラとか高ラにはもう出られない歳になったのもあって、以前よりはメディアの目が向けられにくくなったんです。
激ラに出ているときに「メディアの目が自然についてくる環境にいるうちに、音源とバトルどちらも半々以上の割合でブッキングを貰えるようにする」っていうのを自分のなかで決めていました。
結局それは成功して毎週イベントに出れているんですけど、それは決してゴール地点ではなくて。
ある程度のところまで成功したとしても、もっと大きな舞台に立つまでの梯子がないなって思っています。
より上のステップへ行って売れるっていう意味だったら、音源が突破口のひとつではあるんですけどね。
個人的には、20代前半あたりが一番売れるのが難しいんじゃないかなと思います。
呼ばれ待ちじゃいられないからどういう風に立ち振る舞うかを考えていきたいですね!
楽曲制作について
――楽曲制作の際にこだわっているポイントを教えてください!
「誰にでも歌える事ではなく自分にしか歌えないことを歌う」ということにこだわっています。
今までのバックボーンが人とかなり異なっていることは楽曲制作においてはマイナスではなく、その分オリジナリティあるものを創れると思っています。
また、楽曲制作はその時その時の感情が強く反映されるものなので、後々楽曲を聴きかえした時に「あの時はこういうことを思っていたな〜」と思い出せるような、まるで日記みたいな感じで自分自身を刻み残して行けるような曲をつくることを意識しています。
――『Highway』のリリックがまさにそんな感じですね…!
そうですね、自分の1番思っている「彼岸」としてのマインドを出した曲です。
「いろんなこと言われてきたけど自分のなかで自己肯定材料として使わせてもらってますよ!まいど!」というスタンスで作りました。
特に尊敬しているラッパー
――幅広くディグっているなかで、特に尊敬しているラッパーについて教えてください!
尊敬している方はたくさんいるんですけど、絞るとしたらICE BAHNの3人・KEN THE 390さん・呂布カルマさんですね。
ICE BAHNは、3人それぞれの個性の出し方がすごいなと思います。
同じビートでもアプローチの仕方にこんなに個性が出るんだ、と。
ここまで個性がガッツリ入っている作品を作るクルーはかなり珍しいように思いますね。
あとは、自分の人生を持ちながらHIPHOPをやっているところも大好きです!
――高ラでもFORKさんが好きだとおっしゃってましたね!
はい、大好きです!
あとは、KEN THE 390さんは早稲田大学を卒業されているのもあって、バックボーン的にも親近感を抱いています。
いい意味でBBOY感が薄いというか、さわやか系イケメンなところも素敵です。
フリースタイルティーチャーで、KEN THE 390さんにマンツーマンでラップを教えてもらう機会を頂けたんですけど、
「自分のバックボーンは一切恥じることじゃない。全部含めて彼岸ちゃんのものだよ。」と言ってもらえて、ウルっときました…!
――素敵すぎますね…。呂布カルマさんに関してはどんなところが特に好きなんですか?
信念がめちゃくちゃあるところが大好きです。
自分のことを信じてやってきた結果として今の活躍ぶりがあると思っているので、とても尊敬しています。
音源のクオリティもめちゃくちゃ高くて、1つ1つの表現が繊細で。
あとは、活動の幅を変に制限することなく、楽しそうな仕事に純粋な気持ちで取り組んでいる柔軟な姿勢も素敵です!
呂布カルマさんを見ていて、「素直に楽しむのっていいな~!」と思うようになりました。
彼岸の恋愛事情
――高ラで「男性ラッパーはアウトオブ眼中」と仰っていましたが、どんな男性がタイプなんですか?
恋人には甘えたかったりするので、年上の男性がタイプです!
でも実際には、甘えたがりの年下の男の子からのほうがモテたりします…。
クズっぽいイケメンも好きなので、高校生の頃はよく友達から「絶対ハマるからホストにはいかない方がいい」と言われていました(笑)
恋愛だけじゃなく、仲良くなる友達も年上の人の方が多いですね。
――ぶっちゃけ、ラッパーと付き合うのはナシなんですか?
昔から、同じコミュニティの人とお付き合いをしたことがなくて。
今の大切な交友関係が崩れてしまうのが嫌なので、恋人を作るとしたら別の界隈の人がいいですね。
別にHIPHOP好きじゃなくても全然いいんです!
でも今はラップで忙しいから、しばらくは恋愛はいいかな~とも思います。
自立している人同士の恋愛が理想なので。男だけじゃなくて女も自立しないと!
彼岸に会う方法は?
――ヘッズの方が彼岸さんに会うにはどうしたらいいですか?
月4~5回はイベントに出ているので、来ていただければ会えます!
SNS(X Instagram)で告知しているので、よかったらチェックしてみてください!
あとは、都内のサイファーに出没することもあります。
高円寺や新橋のサイファーで会えるかもしれません。
これから挑戦したいこと
――今後の展望について教えてください!
「人生を楽しく生きる」というのが全体通してのテーマです。
音楽をやるのはもちろん楽しいし、他のことにも楽しみながら取り組みたいですね!
――HIPHOPで言うとどんなことにチャレンジしたいですか?
今は音源でできるところまで大きくなりたいです。
まだ客演曲を出したことがないので、2024年は人と一緒に曲を作ってみたいです。
バトルでも優勝経験をさらに積みたいと思っています!
――HIPHOP以外でやりたいことはありますか?
学生のうちにビジネスに挑戦したいです!
高校の頃から周りに起業している子がいたりして、もともと興味があって。
まだ具体的にやりたいことがあるわけではないんですけど、バイトよりも効率的に稼げそうだなって。
自分のビジネスで稼いだお金をHIPHOPに使えれば、いろいろと円滑に進むだろうな~って思います!
――めっちゃ応援してます…!卒業後のビジョンとかはありますか?
音楽1つで食っていきたい、というのは今のところはなくて。
人生のなかで、1度は社会人としての経験を積むのも大切だと思うので、卒業後は就職すると思います。
激ラや高ラでメディアの人と関わっていくなかで、テレビ・マスコミ関係のクリエイティブなお仕事に惹かれています!
彼岸のおすすめMCバトル3選【優勝経験アリ!】
ここでは、特におすすめな彼岸さんのバトルを3つ紹介します。
破天MCBATTLE 2.5『 椿 vs 彼岸 』
彼岸:月1でスタジオセッションをさせていただいている、憧れの先輩とのバトルです!
女性相手のバトルで負けたことってあんまりなかったので、「さすが椿さんやな。超えなきゃいけない壁だな~」と感じました。
第4回激闘!ラップ甲子園『彼岸 vs A_I_T』
彼岸:準優勝をした回の激ラで、A_I_Tくんと当たったバトルです。
先ほども触れたとおり、自分の強みをアピールできたバトルだったので印象に残っています!
Dis4U MCBATTLE『NAGASE vs 彼岸』
彼岸:高ラ出場経験があって、1回戦で勝っているフィメール同士のバトルです。
「絶対に負けられない!」と思って、めちゃくちゃ気持ちを入れて挑みました。
彼岸のMCバトルはどこで見れる?
彼岸さんのMCバトルは、『YouTube』・『ABEMA』から視聴できます!
『ABEMA』には、プレミアム会員だけが見られる動画も多数公開されています。
HIPHOP関連の動画が充実しており、彼岸さんのバトル以外にも『高校生ラップ選手権』『ラップスタア誕生』などさまざまなコンテンツを楽しめます。
2週間の無料トライアルもあるので、この機会にぜひ試してみてください!
彼岸は音源もハイクオリティ!絶対聴くべき3曲を紹介
数々の楽曲制作を手掛けている彼岸さんですが、なかでもとくにおすすめの曲を紹介します!
『Highway』
彼岸:ビートメイカーのSTYNG Beatzさんと作った曲です。
これまでドリル系のビートを選ぶことはなかったんですけど、思いのほかいい感じに仕上がりました!
MV撮影ではヘアメイクさんやカメラマンの方など、いろんな大人に支えられて、みんなで作品を作れたことが嬉しかったです。
『アンビバレント』
彼岸:ゆったりめの音×繊細なリリックという、私の音楽性癖にぶっ刺さる曲を作りました!
活動をしていくなかで、かみ合わないことだったりいろいろ言われたりすることもあるけど、
「私は私で前を向いて生きてますよ!」という想いを込めました。
『CONNECT』
彼岸:一番最初にサブスクで配信した音源です。
激ラのミックスCDにも収録されていることもあり、私のバックボーンをふんだんに盛り込みました。
「特殊なバックボーンがある私だからこそ音楽をやっている」というメッセージ性を込めたリリックに仕上げています!
彼岸の音源はどこで聴ける?
彼岸の音源は、主に以下のサブスクから聴けます!
【まとめ】らりすが思う彼岸の魅力
彼岸さんのことは高校生ラップ選手権に出場される直前に知り、若くして図太くかっこいいバースを蹴る姿に衝撃を受けました。
取材をしていて改めて感じた彼岸さんの魅力は、挙げればキリがないのですが主に以下の5点。
- HIPHOPへの愛情が深く知識が豊富
- 忙しい中でも常に自身を俯瞰して戦略的に行動している
- 自分のことを信頼しているからこそ逆境を乗り越えられる
- 頭の回転がとても速く瞬時に理論立てて話ができる
- 人前でパフォーマンスをすることに強い適性がある
とくに、質問を投げかけてから回答までが非常にスピーディーで、アンサー力の高さに通ずるものを感じました。
シーン全体をよく観察したうえで自己分析を重ね、自分らしさを活かしつつも戦略的に動く姿が印象的です。